お前、可愛すぎて困るんだよ!
へにゃっと眉をハの字に下げて、翠くんの答えを待った。



「『もう勝手に、俺の部屋に、入ってくんな』かぁ……。
そう言われる前に、妃莉ちゃん、碧くんになんて言ったの?」



「……え?」



「ベッドにもぐりこんで……。
なんて言ったの?」



「んーっと……。
ギュ―っとしたまま、おはようのちゅーしてとか……。
碧くん、大好き……とかかな?」



さっきのことを思い出しながら、ゆっくり答える。



「で、それで……。
碧くんは、昨日みたいに、ちゅーしてくれた?」



「……ううん。
してくれなかった」
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