お前、可愛すぎて困るんだよ!
「…………」



「それどころか……。
『だから、俺は。
幼なじみの前に、“男”だって、言ってんだろ』
……って、怒られた」



碧くんの目を思い出して、しゅんとなる。



「なるほど……ね」



翠くんは、よりかかっていたドアから体を起こした。



「それは、妃莉ちゃんが悪いかも」



「え?
なんで?」



まさか、そんな答えが返ってくると思わなかったから、びっくりした。

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