お前、可愛すぎて困るんだよ!
「……マジか。
やっぱ、妃莉には、通じなかったか」



碧くんは、脱力したように、うなだれた。



でも次の瞬間、顔をあげ、いつも通り妃莉を見下ろした。



「で?
今度は、なんの用?」



「んーとね。
ネクタイ!」



「は?」



「今日もネクタイ、碧くんに結んでもらおうと思って」



ズイッと、碧くんの前にネクタイをさしだす。
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