お前、可愛すぎて困るんだよ!
体全体を覆うのは、遊び人さんみたいな雰囲気。



うぅっ……。



なんか、チャラチャラして苦手だよぉ。



走って逃げようと、バッグをギュッと抱きしめた。



その瞬間……。



男の子は、ふわっと優しい笑顔を浮かべて、聞いてくれた。



「それで?
新入生の妃莉ちゃんが、こんなところで、どうしたの?
お姉ちゃんかお兄ちゃんでも探しているの?」



チャらい感じは変わらないけど、ものすごく人なつっこい笑顔。



「俺が、探してあげよっか?」
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