お前、可愛すぎて困るんだよ!
「あの。
小嶋センパイ。
せっかくなんですけど……。
妃莉、お友達に結んでもらうからいいです」



はっきりとそう言った。



はずなのに……。



「いいから、いいから。
貸して、貸してっ」



小嶋センパイは、妃莉の手から、スルリとネクタイを抜き取った。



「はーい。
ちょっとだけ、ジッとしててね~。
すぐ終わるから~」



妃莉の正面に立って、キュキュッと器用に結んでくれる。



「え?
あの、あの……」
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