お前、可愛すぎて困るんだよ!





「信じらんねーな、おまえっ」



人がいない中庭まで来ると、碧くんは、投げ捨てるように妃莉の腕を離した。



目が三角になるくらい怒っている。



「……え?
なにぃ?
碧くん……」



碧くんの態度が怖くて、後ずさりする。



でも碧くんは、妃莉の肩を抱いて、ストンとベンチに座らせた。



「……っ」



に、逃げれない……。



だって、碧くんも、妃莉の右隣にドスッと座ったんだもん。
< 197 / 978 >

この作品をシェア

pagetop