お前、可愛すぎて困るんだよ!
「いつもなら。
とっくに寝てる時間だろ?」



「……っ。
そ、それはそうだけど……」



碧くんに、髪をなでられたせいで、もっと顔が熱くなった。



「で、でも。
知りたかったんだもん!」



下を向いて、目をギュッとつむりながら言った。



とても、碧くんの顔を見られそうになかったから。



「そっか……。
妃莉は、それが聞きたくて。
こんな遅くまで、俺のことを待ってたのか」



ものすごく優しい声とともに、頭にぽんと大きな手が乗せられた。
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