お前、可愛すぎて困るんだよ!
見ると、手に持っていたハズのネクタイがなくなっていた。



「あれ?
持ってきたハズなのに。
どこに行ったのかな?」



きょろきょろあたりを見回して、探そうとした瞬間……。



「あー、コレか」



しゃがんだ碧くんが、拾ったネクタイをパンパンはたいた。



「こんなのも結べないなんて。
やっぱ、妃莉は子供だな」



「か、関係ないもんっ。
ネクタイは……初めてだから」



「ふーん。
ま、いいや。
そういうことにしといてやるよ。
時間もないし」
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