お前、可愛すぎて困るんだよ!
離れ離れ。
学校から、3つ手前の駅に電車が着いた。
乗り降りする人でごったがえす。
そんな中、わりと大きめの声が、車内に響いた。
「あー、妃莉ちゃんっ!
今日は、一緒の電車なんだ~。
超ラッキー!!!」
「…………」
……え?
誰……?
声のしたほうを向きたくても、朝の車内は、殺気立っている状態。
うかつに振り向くことはできない。