お前、可愛すぎて困るんだよ!
もちろん、ひとりで家に帰ろうと思ったから。



カバンは、電車の中で返してもらったから大丈夫。



でも、小嶋センパイは……。



「待って、妃莉ちゃん。
帰らないで」



と言いながら、妃莉の腕をギュッとつかんだ。



「……え?」



小嶋センパイ……?



振り返ると……そこにあったのは、真剣な小嶋センパイの顔。

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