お前、可愛すぎて困るんだよ!
ショッピングビルに入ろうとするセンパイの顔を、ひょいっと見あげる。



「あ、いや……。
今までは……」



口元を押さえながら、妃莉から視線をそらすセンパイ。



なんだか様子が、ちょっとおかしい。



だって、そわそわしてるもん。



どうしたのかな?



気になって、ずっとセンパイの顔を見つめていると……。



「ウチの母親は……。
女医さんで~」



と、妃莉から顔をそらしたまま、早口でセンパイは言った。
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