お前、可愛すぎて困るんだよ!
「はい。
優しいですよ~。
妃莉が困ってたとき、助けてくれたし。
ほら、2年生の廊下とか~」



「……いや、あれは……」



ちょこっとだけ唇をかみしめる。



雑貨のお店をキョロキョロ見ながら、センパイは視線を下に落とした。



「それに、ウチの母親。
優しくなんか、全然ないから」



「……え?」



「俺にだって、興味ないし。
愛された記憶だって、全然ない」
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