お前、可愛すぎて困るんだよ!
いつまでも、ここにいて……。



碧くんに迷惑をかけるわけにはいかない。



だから、ゆっくりと立ち上がった。



「……よく考えて」



そう言いながら、センパイも同じように立ち上がった。



テーブルをまわって、妃莉の隣まで来る。



そして、センパイは、指で妃莉の涙をクイっとぬぐった。



その手をポケットに入れて……。



静かに、低い声でこう言った。

< 675 / 978 >

この作品をシェア

pagetop