お前、可愛すぎて困るんだよ!
と、センパイをかばいたくなる気持ちを、すんでのところで、妃莉はごくんと飲みこんだ。



そうだ……。



妃莉は、今、預かってもらってる立場だもんね。



さっきセンパイが言っていたように。



だから、ちゃんと、翠くんの言うことを聞かなくちゃ。



うつむいていた顔を翠くんに戻す。



「それに、さ。
このバイトの話は、もともとオレが頼んだことだし。
碧くんは、それを聞いてくれただけ。



その碧くんも、球技大会頃にはバイトをやめられそうって言ってたから……。
あと、もう少しじゃん?

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