お前、可愛すぎて困るんだよ!
そして……。



片倉くんの方が学校に近いおウチだから、送らなくてもいいっていう妃莉の言葉を無視して、片倉くんは妃莉と同じ駅で降りた。



「妃莉、ひとりでも大丈夫だよ。
もうここでいいよ。
ありがとう。
心配しないで」



借りたジャケットをホームで脱ごうとした。



それなのに……。



片倉くんは、首を横に振って、それを止めた。



「大丈夫。
俺を信じて」


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