お前、可愛すぎて困るんだよ!
「でも、碧くん……。
なんで、駅にいたの?」



「は?
んなの、心配だからに決まってんだろ。
なに言ってんだよ」



碧くんは、キュッと妃莉の手をつなぎ直した。



「妃莉が、タクシーで帰ってくるならべつにいいけど……。
もし電車で帰ってきたら、誰が守るんだよ。



ひとりで夜道を歩くなんて、危なすぎだろ。
だから、俺が駅にいたの。
家には、親父も翠もいるし、安心だから。



……ったく。
こっちは、こんなにも心配してたっつーのに。
妃莉は、ほんと、のんきだなぁ」



碧くんは、はーっとため息をついた。



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