お前、可愛すぎて困るんだよ!
「でも、やっと、安心した。
妃莉の顔を、こうして見られて」



立ち止まって、碧くんは、妃莉の頬をするりと撫でた。



「そうだ。
妃莉の無事を父さんと翠にLINE したいから、ちょっと待ってて」



碧くんは、妃莉の手を離して、ポケットからスマホを取り出した。



そして、スマホをしまったあと、また妃莉の手を握って歩き出した。



「でも……」



「……え?」



「俺が、打ち上げに行かなかった理由は、それだけじゃないよ」
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