お前、可愛すぎて困るんだよ!
「『碧くんは……。
妃莉のなのっ!!』
……だってさ。
可愛いにもほどがあるだろ」



そう言って、チラッと妃莉を見る碧くん。



瞳が優しく揺れている。



「そのくせ……。
言いっぱなしで、逃げ出すし。
あのあと探しても、どこにもいないし」



「……っ」



「電話もつながらなくて、すげーやきもきしてるところに……。
男と、のこのこ帰ってくるし」



「…………」
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