お前、可愛すぎて困るんだよ!
「あ、いや、べつに」



スッと妃莉から視線をそらせる碧くん。



閉じていた本を開きながら妃莉に聞いた。



「ソイツって……。
どんなヤツ?」



「……え?
片倉くん?
んー、片倉くんはぁ~」



言いながら、片倉くんの顔を思い浮かべる。



「えっと……。
髪の毛が茶色くて……。
んー、目は、ちょっと細めかなぁ?」



「…………」
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