お前、可愛すぎて困るんだよ!
「まっさか~。
もぉ!
ほんっと、人がいいな~。
妃莉ちゃんは」



ケタケタ笑いながら、センパイは、妃莉の腕をちょこっと小突いた。



「……え?」



「あんなの……。
本物の意地悪に、決まってんじゃ~ん」



「そう……なんですか?」



「そうそう。
……って、前に、言ったでしょ?
俺、好きな子には、意地悪でもなんでもして、気をひきたいって」



センパイは、ケラケラ軽く笑いながら、妃莉の鼻の頭をふにふに揺らした。


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