お前、可愛すぎて困るんだよ!
「……は、い。
センパイ……。
ありがとうございます……」



「べっつに~。
……って、あっ、そうだっ!」



立ち上がろうとした妃莉の手を、センパイがグイッと引っ張った。



「ところで、妃莉ちゃん。
ネクタイ、自分で結べるようになった?」



そう言いながら、妃莉のネクタイに触ろうとする。



「やっ。
ダメッ。
触らないでください。
これは、碧くんの――……」



「碧の、なに?

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