お前、可愛すぎて困るんだよ!
おでこと頬と……まぶたと鼻の頭に、次々と。



それから最後に、唇にキスをしてから……。



碧くんは、妃莉を立ち上がらせて、スカートのほこりを払ってくれた。



「んじゃ、帰って……。
報告するか」



キュッと妃莉の手を握ってくれる。



「……え?」



なんのことかわからず、碧くんを見あげると……。



「父さんと母さん。
それから、翠と……。
妃莉のご両親にも言わなきゃな」



愛おしそうな目を向けられた。
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