お前、可愛すぎて困るんだよ!
髪をよけて、妃莉の耳を触る碧くん。



ピアスの穴を確認しているらしい。



「何年も海外にいて。
校則も全然関係なくて。
それでも開けてないヤツが、なんでいまさら開けたがるんだよ」



「だ、だって……。
中3のときの、京都の中学は……。
校則、めちゃくちゃ厳しかったもん。
だから、今回……」



「それでも、ダーメ。
妃莉には、早すぎる」



碧くんは、クスッと笑いながら、妃莉の頭をゆっくり撫でた。



「えー!?
なに、それ」
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