今日もあなたが。



うわぁっ..................。
私は飛び起きた。
夢に零先輩は出てこないし、散々な出来事だらけだった...。
「神様...私悪いことしましたか...」
私はまた寝るのが怖くなってしまった。
「柚菜起きてるかな...」
私は柚菜にLINEをするために休憩場所に行った。
「なんで男バスの部屋だけ電波悪いのかな...笑」

私の足が止まった。
「あ、零先輩...」
そこには1人で座っている零先輩がいた。
「おぅ...。」
「わ、私お邪魔ですよね...すみません。」
「いや...」
「おやす...」
「あのさ...ちょっといてくれない...?」
突然のことに私は頭が真っ白になってしまった。
「え...あ...はい...。」
私はゆっくりと先輩の横に座った。
沈黙が続く...あぁ夢の方がましかも...
「寝てなかったの...?」
ぽそりと先輩がつぶやいた。
「あ、お恥ずかしいんですが夢が...怖くて笑」
今まで真顔だった先輩がクスリと笑った。
「笑わないでくださいよ〜。結構本気で怖かったんです...」
「ごめんごめん笑 なんか子供だなって笑」
「先輩こそ怖い夢でも見たんじゃないですかー?笑」
急に先輩が黙った。
「あ、ごめんなさい...」
「いや、ごめん。ちょっとLINEしてただけ。」
私はちょっと嫌な予感がした。
その予感は確信にも近かった...。
「あの...こんなこと聞いちゃダメだと思うんですけど...その相手って...」
「知ってんの...?」
ここで聞かないと後悔する...。
「あ、はい...。」
「そっか。うん。元カノ。
急に向こうからLINE来てさ。中学の友達で集まるから、って。」
「なるほど。先輩はまだ...。」
「俺も分かんないんだよね...。」
思ったより先輩は何も隠さず話してくれた。
「変なこと聞いちゃってすみません...。」
「いや、俺こそごめんね...。」
「いや、あの...」
どーしよ、めっちゃ気まずい...
私は目の前にあった自販機でジュースを2本買った。
「はい!これ...。教えてくれたお礼です笑」
「お前さ...俺のこと好き?笑」
「えっ、えぇーーーーーー!
な、なんで私が...え..」
「うそうそ。いや俺の好きなジュースだったから笑」
「えっ、あ...もぅびっくりしましたよー!
喜んでもらえてよかったです。」
「ありがとう。今度お礼するわ。」
そー言って先輩は私の頭にポンッと手を置いた。
「怖い夢飛んでけ。」
先輩は私の頭を2回叩いて部屋に帰った。

私は真っ赤になる顔にジュースを押し当てた。
ジュースは全然冷たくなかった...。






「大好きな柚菜へ。おやすみ♡ 」


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