blood and tear ~歪んだ世界~
だから今日必ず彼女の正体を知ることが出来る。
授業中もまた何度か目があった。
ここまで僕のことを見る理由が早く知りたかった。
気にし過ぎていたのか授業の話が耳に入らなくなり、解答を指された時全く別のことを答えてしまった。
皆が笑った。彼女も優しく笑顔を見せていた。
そして、訪れた昼休み ーーー
彼女は輪に加わろうとせず、何か荷物を持って一人教室を出ていった。
一瞬、教室を出る時に僕を見たようなそんな気もした。