二百文字小説【小さな玉手箱】
《6.とあるモノの独り言 》

 俺はスピードランナーだ。ライバルは二人いるが負けたことがない。

 ただ太っているだけのあいつが主張しているのは腹が立つ。

 背が高いだけのあいつも分刻みで走っていると豪語している。

 誰ひとり俺をとめることは出来ない。抗うことすら不可能だろう。

 体力がなくなったら終わりだって?

 野暮なこと言うなよ。なら少しだけ遊んでみな。

 そうすると俺の早さが身に沁みてわかるはずだ。 

 さて、今何時だ。最近はデジタルが増えたんだよな。
< 6 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop