契約結婚の終わらせかた
「はぁ……どうやったらキレイになるんだろう」
レジを載せてる台に顎を乗せながらため息を着くと、ヒョコッと顔を出した心愛ちゃんに聞かれたようです。
「碧お姉ちゃん、キレイになりたいの?」
今現在小学5年生の心愛ちゃんは、思春期の入り口に立つ女の子だけあって、最近はオシャレにこだわりがあるみたいだ。ローティン向けの雑誌を友達と買って回し読みしているらしい。
「うん……今までサボってきたから、ちょっと反省中かな」
「ふ~ん」
心愛ちゃんの通う小学生は私服だから、彼女は今日もかわいらしい服装を着てる。
ブランドもののロゴが入った水色のTシャツに、白いショートパンツ(ペチパンというらしい)、黒いニーハイソックスに、足元は茶色い編み上げサンダルを履いてた。
少しだけ茶色い髪はふるゆわの天然パーマで、ツインテールにしシュシュで留めてる。唇には100均のリップと日焼け止め。爪はちゃんと磨いて整えるらしい。
……私より女子力高すぎですよね。
ず~ん……と更に落ち込んだ。