ツンツンな彼の攻略法【完】
「涼介くーーん!!」
久しぶり?に叫ぶ名前。
涼介くんは私のことを視界に捉えたとたん、あからさまに嫌そうな顔をした。
…うわー、傷つくな。
めげるな!めげるな!
「涼介くん、小屋橋ひな完全復活致しました!!!」
「…べ、別に復活なんて望んでない。」
相変わらず、ツンツンな涼介くん。
「ひなちゃん、風邪治って良かったね。」
と今日も健在キラキラスマイルの渚くん。
「うん!ありがとう、渚くんっ。」
そう笑顔で返事をすると、何故か涼介くんにすごい剣幕で睨まれてしまった。
こ、怖い…。
「こいつね〜。ひなちゃんの弁当がないから二日間も昼飯食いそびれてたんだよ〜。」
今もなお私のことを睨み続ける涼介くんの肩を持って、私にそういう渚くん。
「え!?本当に!?え、涼介くんそんなに毎日私のお弁当を楽しみに…、」
「してない。」
…してないらしいです。