ツンツンな彼の攻略法【完】
よん
「でねでね!涼介くんがっ!」
今日のお昼のできごとをかのんに熱弁中。
「…ほんとに好きだね。」
「うん、大好き!」
教室に響き渡る私の声。
大きい声だけが私の取り柄かな!
「ところでさ?三日後から期末テストだってあんた分かってる?」
かのんの言葉に思考回路を必死に回す。
その私の顔を見て笑い出すかのん。
「やっぱり把握してなかったんだね。」
「ぱぁぁぁぁぁ!!!どうしよう!!!」
テストなんて聞いてないよ!?どうしよう。
ただでさえ頑張って入ったこの高校では、欠点ばっかりの私なのにテスト3日前!?
なんて失態を犯してしまったんだァァあ!!
「あんたほんとうるさい。」
「かのん勉強教えて!」
かのんの肩をガッと強く持つ。
「やだ、あんた理解力なさすぎて時間の無駄。」