初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「眞彩さん、結婚辞めるなら、今のうちだよ」

「柾貴お前!?」

「柚希はクールに見えても、実はエロくて、わがままな男だからさ」

「仕方がないだろ?
父さんの遺伝子継いでいるんだから・・・お前だって、父さんの遺伝子持ってるクセに」

「遺伝子は持ってるかもしれないけど、尚貴さんと中身は似てないから・・・」

「そうだな。どっちか言えば、お前はムッツリだもんな・・・」



「どう言うコト?柾貴さんと柚希は従兄同士でしょ?
同じ遺伝子とか・・・」

「そうだ・・・眞彩に話してもいいか?柾貴」

「柚希の奥さんになる人だし、いいよ。でも・・・他の人には余り言って欲しくない。
此処だけの話にして欲しい」

「分かりました」

「実は俺と柾貴は従兄ではなく異母兄弟なんだ・・・」

「えっ!?社長、柾貴さんの奥さんと浮気したの??」
「父さんと柾貴の母親は浮気なんかしていない。
誤解するな。眞彩」

「じゃ何?」

「俺の父さんは無精子症で、亡くなった母さんの間に子供出来なかった。
父さんの方は諦めていたんだけど・・・母さんの方がどうしても欲しくて・・・
尚貴さんに頼んで、精子を提供して貰ったんだ・・・」

「爺ちゃんや相馬家は反対したけど・・・母さんはOKしたから・・・こうして、柾貴が生まれた。俺は十六歳の時に事実を知ったんだ・・・」

「へぇー・・・そうだったんだ・・・」

「俺はずっと一人っ子だったから・・・兄弟欲しかったなぁーって思ってた・・・柾貴のような頼りになる弟が出来て、嬉しいんだ」

「俺は柚希のような世話のかかる兄はゴメンだけど・・・」

「柾貴・・・キツっ」




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