初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
俺は晃祐さんを医局の前まで送った。
彼は最後にもう一度会釈をして、エレベーターホールに向かって歩いて行った。

「『ドラゴンホテル・東京ベイ』ってあの『東京ベイランド』の三ツ星ホテルだよな・・・」

一人になった俺に大泉先生が近寄って来た。

「その支配人が何で?お前に会いに来たんだ?」

大泉先生は好奇な視線を向け、俺にしつこく問いかけた。

「別に…あまり、しつこいと。大泉先生は披露宴に招待しないですよ・・・」

「披露宴の件で、直々に支配人が会いに来たのか?」

「そう言うコトです・・・」

「そうか・・・お前と眞彩ちゃんは三ツ星ホテルで披露宴するのか・・・」

「そうですよ・・・」

「そのコト・・・医局長には伝えたのか?」

「え、あ・・・まだです・・・」

「じゃちゃんと伝えておけよ」

「そうですね・・・」

俺は大泉先生に促され、医局長室を訊ねた。
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