初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
柚希から『LINE』が届き、着替えを届けて欲しいとのコト。
私は直ぐに既読し、「了解しました」とスタンプを送信した。

自分の身支度を整え、柚希の着替えを小さめのボストンバックに詰め込んだ。

奈那子さんが絡むと私の心は必要以上にざわつく。

――――きっと柚希の初恋の彩名さんに似てるからかもしれない。

彩名さんが生きていれば、柚希は彼女と結ばれていた。

彼女が居れば、柚希・・・
私には見向きもしなかっただろう・・・

私は柾貴さんの車で『ソーマ』の本社まで送って貰った。

「ありがとう…柾貴さん」

「『ハートフル』は近くだからね・・・じゃ」

柾貴さんは軽くクラクションを鳴らし、走り去った。

オフィス街に朝の優しい陽射しが降り注ぐ。

私は深呼吸して、心を落ち着かせ、出社した・・・
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