初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「ゴメンなさい・・・柚希さん」

「俺の方こそ、申し訳ありません・・・奈那子さん」

「おいっ!?」
俺と奈那子さんの間に無粋な声が入り込んだ。

「大泉先生?」

「これ、奥さんの眞彩ちゃんから預かったぞ」
大泉先生は乱暴にボストンバックを投げつけた。

「眞彩は?」

「帰ったぞ・・・」

大泉先生が何か言いかけようとした途端、俺のPHSが鳴り響いた。
相手は看護師の仁科さん。

――――弥映子ちゃんの意識が戻りました。
悲観的な空気が漂っていた矢先の朗報。

「分かった…すぐに行く!!」
俺はPHSを切り、奈那子さんに伝えた。

「弥映子ちゃんの意識が戻ったようです。
彼女の元に案内します。奈那子さん」

「柚希さん・・・」

「行きましょう・・・」

「そのバックも持っていくのか?相馬先生」

「大泉先生、俺の仮眠室にベットに置いておいて下さい」と大泉先生に突き返した。


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