初恋ウエディング～交際０ヵ月の求愛～

俺は弥映子ちゃんに付き添う奈那子さんの代わりに稜真を迎えに行った。
医局前に行くと柾貴の姿もあった。

「何だ・・・柾貴も一緒か・・・」

「俺も心配だったんだ・・・で、弥映子ちゃんの容体は？」

「今、意識を戻した所だ。弥映子ちゃんには奈那子さんが付き添っている」

「そっか・・・手術は成功したんだな・・・柚希さん」

稜真の顔色が安堵の色に変わった。

「柚希さん、ありがとう」

「礼なんていいよ。稜真・・・ＩＣＵに案内してやる・・・」

俺は稜真をＩＣＵに案内して、奈那子さん達と合流させる。

「弥映子ちゃん、よく頑張ったね…偉いぞ」

稜真は彼女の頭を優しく撫で､褒め捲った。
三人の和やかな雰囲気を眺め、ようやく俺の中の緊張の糸が解れた。

「柚希お前に・・・話がある」
俺の隣で三人の様子を診ていた柾貴が呟いた。

「俺に話？」

「ああ」

俺と柾貴はＩＣＵを出て、人気のない場所に移動した。

「何だ？柾貴」