初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「夕都さんの声だ・・・」
隣で訊いていた柾貴が男は誰なのか知っていた。
「夕都さん?」

「晃祐さんの年子の弟で、副支配人を務めている。
そうだな・・・晃祐さんか・・・晃祐さんはイイ男だからな・・・」

柾貴は納得した顔で一人で頷いた。

「お前…晃祐さんのコト知ってるのか?」

「・・・執筆の際はスイートルームを貸し切って、色々と世話掛けてるからね・・・」

「・・・」

「嘘に決まってる。眞彩の初恋は俺で、・・・一途に俺のコトを・・・」

「柚希の素を見て、幻滅してなきゃいいけど・・・」

「柾貴!?」

「・・・結婚生活を続けていきたければ、キチンとけじめをつけないとな・・・柚希」

「俺はちゃんとけじめを付けてるぞ。だから、ちゃんと入籍した・・・」

「彩名さんにはお前と眞彩さんの結婚報告したのか?」

「それは・・・まだだ・・・」

「そっか…しかし、晃祐さんか・・・俺の話はおしまい。じゃ柚希」

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