初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「稜真、ゴメン・・・」

「柚希さん?」

「俺はずっとお前に悪いコトをした・・・今更だけど・・・謝りたい」

「柚希…さん!?」

「ゴメン…稜真」

謝っても済む問題ではないかもしれない。

「柚希さん…変わったね・・・」

「えっ?」

「柚希さんを変えたのは眞彩ちゃん?」

彩名のコトを考えると胸が熱くなった感情。

それが俺自身、恋だと気づくにはまだ・・・幼い歳だった。

オトナになり、俺は同じ感情を眞彩に抱いていた。

忘れかけていた人をスキになる感情。

その感情を再び俺に呼び覚ましたのは眞彩だった。

初恋の相手は彩名だ。それは永遠に変わらないけど、今愛するのは眞彩だった。

「だと思う・・・」

「そっか・・・彩名姉ちゃんの分まで幸せにしてやれよ。柚希さん」

「ああ」

仲たがいしていた俺達が仲直りした瞬間だった・・・

でも、今の俺は愛する眞彩を幸せにしていない。

不安なばかり抱かさせていた・・・

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