初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
柚希はローテーブルにシルクハットを置いて、ソファに腰掛け、背中を背もたれに預けた。

「疲れた?柚希」

「いや」

「何か飲む?」

私も柚希の隣に腰を下ろし、ベールとティアラを外した。

「眞彩…実は俺『MSF』のメンバーなんだ・・・」
訊きなれない名前に小首を傾げた。

「「国境のなき医師団」って訊いたコトない?」

「あ・・・ある」

「それが『MSF』だ」

「知らなかった・・・」

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