初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
パイプオルガンの荘厳な調べとは別にヴァイオリンの優雅な音色がチャペル内に響き、いよいよ、花嫁の眞彩の入場が始まった。

両扉が開かれ、ウエディングドレス姿の眞彩と父親の桐生社長が入場して来た。
二人の登場にまた拍手が沸き起こる。

大胆にあしらわれた大きなリボンがアクセントとなり、パイピンクとレースにビージングを施した甘すぎないテイストのドレス。

眞彩が歩く度、優雅に流れるようドレスの裾が揺れた。

ベール越しに見える彼女の顔にも緊張の色が見える。

光沢のある純白のウエディングドレスの眞彩の姿をこの目に焼き付ける。

――――俺が終生忘れてはいけない…彼女の姿だから。

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