初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
ようやく、眞彩が俺の元に来た。

「頼んだよ、柚希君」

桐生社長は俺の耳許で囁き、俺の眞彩を引き渡した。
社長の目は涙で潤んでいた。

列席者の席に戻っていく社長の背中を見て、俺はそっと眞彩の手を握り、祭壇の前へとエスコートしていく。

眞彩の口許には至福の笑みが浮かんでいた。

入籍を済ませた俺達だが、まだ神の御前で永遠の愛を誓っていなかった。

今から祭壇の前で誓う。

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