初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
前菜、スープ、メインディッシュとコース料理が進んでいく。
メンディッシュの牛フィレ肉のステーキを食べ終え、喉奥から吐き気がこみ上げて来た。
私はカラダを固くして、思わず口許を拭く振りをしてナプキンで押さえた。
「どうしたの?眞彩さん」
「いえ・・・あの・・・お手洗い行っていいですか?」
「あ・・・いいわよ」
私はお義母さんに一言断って、席を立って、店の外にあるお手洗いに入った。
慌ててドアを閉めて、便器に向かって今まで食したコース料理を吐いてしまった。
お義母さんの奢りで食べたコース料理を全部吐くなんて・・・
胸を罪悪感で一杯させて涙を潤ませた。
「眞彩さん」
お義母さんの元に戻るのを躊躇っていると晃祐さんの声が聞こえた。
「そこに居るのは眞彩さんですか?扉を開けてください・・・」
晃祐さんが扉をノックした。
私は立ち上がり、涙を手の甲で拭い。扉の鍵を開けた。
「どうしたんですか??」
「晃祐さんこそ・・・」