初恋ウエディング～交際０ヵ月の求愛～

＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿

夜はホテル近くの繁華街の一角にある店で院長と夕食を共にした。
テーブルには秋田の郷土料理・きりたんぽ鍋や地酒、漬物・いぶりがっこが並んだ。

「高木院長、院長の凄技には感動しました」

「相馬君、君に俺の技術を受け継いで欲しいから・・・同行させたんだ」

俺は渚医局長の代役で、オペに同行させたんだと思っていた。
周囲はこの俺に院長が期待を寄せていると言っていたが。
俺自身はそうは思っていなかった。

「俺なんて・・・まだまだです」

「君は俺と同じで非常に器用だ。
外科医としての腕を磨けば、君も神の手になれる」

「院長の言葉は嬉しいですが・・・」

「次のオペも頼むぞ。相馬君」

「はい」

二人で地酒の入ったグラスをカチンと重ねた。