初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「ただいま・・・」

「お帰り・・・柚希」

検査結果が出るまで、俺と眞彩は気が気でなかった。
周囲も心配していた。

「眞彩」

「何?柚希」

「この間の検査結果、杉崎先生から訊いた。
お前にも話しておきたい」

「うん」
俺よりも眞彩の方が妙に落ち着いていた。
彼女の瞳には強い決意の光が見える。

妊娠五ヵ月目に入った眞彩のお腹が少しだけ膨らんでいた。
胎動も感じていると言っている。

母親となる自覚を父親の俺よりも持っていた。


俺達はソファに腰掛けた。

言い辛いが、俺も覚悟を決めて、話を始めた。




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