初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
集中治療室の保育器の中で眠る我が子を見つめた。
手術は無事に終わったが、この子の成長と共に手術は繰り返される。

次の執刀は父親である俺かもしれない・・・

眞彩の両親と俺の両親が面会に来た。

「柚希」

「母さん・・・無事に手術は終わりました・・・」

「眞彩さんは大丈夫よ。柚希」

「そう・・・眞彩の所にも行かないと」

「柚希君、ご苦労だった・・・」

「お義父さん、お義母さん・・・一つの山は越えました」

「そうだな・・・」

皆の顔は安堵に満ちていた。
この子がこの先どんな山にぶち当たろうと俺が救ってやらないと。
それが彩名にはしてやれなかったコトだから・・・

「柚希、ちょっといいか?」

父さんは俺を集中治療室の外に連れ出した。
母さんも後を追って来た。


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