初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
__________
______
救われる命もあれば、救えない命もある。
人の生死を日常に感じるのが病院だ。
俺はそれを理解して、医者になったつもりだけど・・・
身内の死は辛い。

爺ちゃんは俺と眞彩の子の誕生を見届けるように、三日後、この世を去った。

「柚希、ゴメンね」

入院中の眞彩は通夜と葬儀には参列出来ず、ベットの上で悔やんでいた。

「仕方がないさ。
それよりも眞彩、俺達の子供の名前・・・爺ちゃんの名前の一文字貰って、早斗(ハヤト)って名付けるのはどうだ?」

「早斗・・・相馬早斗君か…いい名前・・・」

「じゃ決定な・・・」

「私は早斗の二人でお留守番してるわ」

「ああ」

俺達の歩む道は平たんな道ではないかもしれない。
でも、俺は父として、医者として早斗に寄り添うつもりだ。

そして、もう一度・・・人を愛するコトを教えてくれた眞彩と人生を共にしていく。

 (完)

< 248 / 249 >

この作品をシェア

pagetop