初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
宿泊先は海沿いの白亜のホテル。

仲居さんの案内で部屋に入る。部屋は和室で海がガラス窓から一望出来た。

「お茶淹れましょうか?」

「私が淹れますのでお気づかいなく」

「では、失礼します」
仲居さんは会釈して部屋を出ていった。

「疲れた・・・」

柚希は軽く息を吐いて、座布団の上に胡坐をかいて座った。

「お茶淹れますね・・・」

「頼む」


私は湯呑にお茶のティーパックを入れ、目の前にあったポットのお湯を急須に注いだ。


「延命温泉饅頭?へぇー…これいいなあ~」

柚希は、お茶菓子として置かれた饅頭を一つ手に取った。

「お土産ですか?」

「ああ」

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