初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「不束な息子だけど…宜しくね。眞彩さん」


社長は嬉しそうに微笑みながら私に軽く頭を下げた。

「あ、はい…こちらこそよろしくお願いします」

『ずっとそばに置いて』

その言葉が柚希にはプロポーズに聞えたってコトなんだ。

あの言葉は私の切実な望みだった。

私は給湯室に戻り、シンクに溜まった食器を洗う。


―――――私と柚希が結婚する。
それは喉から手が出る程待ち望んだ現実。



私の望みは叶えられたんだーーー・・・


私はセフレから妻になれる・・・

でも・・・まだ、夢うつつで信じられなかった。


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