初恋ウエディング～交際０ヵ月の求愛～

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私は仕事を終え、柚希に会おうと足早に清和会総合病院に足を運んだ。

外科医局を訊ね、柚希の姿を探す。

「あれ？君は確か・・・」

「私は桐生眞彩と申します。相馬先生はいらしゃいますか？」
一人の白衣の男性が私の姿を見るなり、好意的な雰囲気を漂わせ、近寄って来た。

「相馬先生か・・・相馬先生は中庭のベンチで充電中だよ」

「中庭のベンチ？」

「相馬先生のお昼寝場所と言うか・・・」

「そうなんですか・・・へぇー」
私は面白いコトを訊いてしまった。


「ちなみに俺は大泉幸一(ｵｵｲｽﾞﾐｺｳｲﾁ)３２歳独身です。彼女募集中です」

「そうですか・・・」

「君のコトは新宿で見たよ。君って桐生建設のご令嬢でしょ？」

「父親は桐生建設の社長です。はい」

「大泉先生？」

私と大泉先生が話してると柚希が割って入って来た。

「中庭のベンチじゃなかったの？」

「充電は終わりました」