初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~

柚希side-

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母さんも爺ちゃんも涙目で俺と眞彩の結婚を歓迎した。
桐生会長にバレてなければ、結婚なんて決意しなかった。

俺と眞彩が旅行に行く前日。
桐生会長が俺を訊ねて来院した。

俺は高木院長を通して呼び出された。
高木院長は桐生会長の命令で院長室を出て行った。俺達の間には只ならぬ雰囲気が漂って来た。
桐生会長の話は眞彩のコトだ。


「柚希君…君は・・・孫の眞彩と交際しているらしいな」
きっと…稜真が誰かに言ったんだ。
眞彩に稜真の口封じを任せてしまったのが失敗だった。

「交際させて頂いています」

桐生会長を目の前にして『俺達は唯のセフレです』とは言えない。

俺は笑みを作り、桐生会長に答えた。

「何れ…眞彩とは結婚する意思はあるのか?」

「結婚ですか・・・」

「…君が辰真君の娘・彩名ちゃんのコトを想っているコトは知っている。しかし、あれから20年。彼女の死因に関わった弟の稜真君も結婚した」

稜真は彩名に似た奈那子さんと結婚した。
奈那子さんの母親に無理を言って奈那子さんの幼い頃の写真を見せて貰った。

幼い時の奈那子さんは彩名と本当に瓜二つだった。

奈那子さんは彩名がオトナになった姿その物。

でも、奈那子さんは稜真を愛してるーーー・・・

最初は偽装結婚だったクセに、今では両想いで俺に何かと仲を見せつける。




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