初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
柚希は溢れる涙を指で掬いながら、私の薬指にエンゲージリング嵌めた。

「サイズ、ピッタリだね」

彼は安堵したように言うと頬に唇を寄せてチュッとキス。

私の感激の涙を拭い、スマホで時間を確かめた。

「父さん、今日は休んでいいって…言ってたよ」

「えっ?相馬社長が…いつの間に?」

「眞彩が寝てる間に・・・」

「でも・・・」

「桐生社長・・・眞彩の父親に会って…ちゃんと挨拶して来いとって」

「お父様に?だけど…今日は平日だし。家には居ないわよ」

「会社に行けば、会えるだろ?」

「会社に行けば…お兄様だって、お爺様だって居るわよ。
柚希、大丈夫?対処できる?」

「勝手には結婚出来ないだろ?眞彩。
俺だって・・・腹は括ってるし、覚悟は決めてるよ。だから、心配しないで」

「柚希・・・」

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