初恋ウエディング～交際０ヵ月の求愛～

夜は邸宅に帰った。エントランスではお母様とお兄様の奥様・日葵が待っていた。

「お久しぶりです」

「固い挨拶は抜きにして我が家だと思って、寛いで頂戴。柚希君」

「はい」

「日葵さんもお元気そうですね」

「はい」
「日葵､葵ちゃんは？」

「葵は部屋で寝てるわ・・・夕食の時には連れて来るから」

「うん、それよりもおめでとう。柚希さんに眞彩」

今日一日でどれだけの人達に祝福されただろう。
セフレの関係ならこうして祝福されるコトもなかった。
人目を気にしてそのまま別れてしまっていたかもしれない。

「ありがとう、日葵さん」

「日葵、ありがとう」

「岳さんと蓮も今夜は早めに帰宅すると連絡があったわ。
お義父さんは帰宅して、書斎に居るから・・・眞彩、柚希君来て」

お母様の案内でお爺様の書斎を訊ねた。